メガバンクとは?
日本国内においてメガバンクといえば、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3社ですよね。
このメガバンクの株価がアベノミクス後の経済成長において、あまりパッとしないのはご存知でしょうか?
◆みずほ銀行
◆三井住友銀行
◆三菱UFJ銀行
チャートを見ると3社ともアベノミクス開始からそきまで株価が上昇していないのがお分かり頂けるかと思います。
日経平均株価が8000円台から24000円台まで上昇したことを考えると物足りないですよね。
しかしメガバンクの株価が上昇しないのには理由があります。
メガバンクの株価が上がらない3つの理由
国債利回りの低下
メガバンクの利回りが上がらない理由の1つ目の理由は国債金利の利回りの低下です。
日銀の金融緩和による国債買入れで、国債の価格が上がった結果、国債の利回りが低下するという事態が生じているのです。
従来の商業銀行の基本的な収益源は、預金者に預け入れてもらった資金で国債を買い、預金者に支払う金利と運用している国債の金利の差、つまり「さや」を抜き、その収益元で事業展開していました。
悪い言い方をすれば、お金を横流しするだけで稼げたわけです。
余談ですが、地方銀行はこのビジネスモデルにあぐらをかいた結果、国債利回りの変化についてこれず収益の減少が激しく、株価も下落しています。
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メガバンクも例外ではなくこの環境変化の影響を受けているということですね。
貸出し金利の低下
2つ目の理由は、貸し出し金利の低下です。
国債金利が低下しますと、市場における金利も低下する傾向があります。
市場の金利が低下しますと企業や個人に貸し出す金利も低下することになるので、銀行の収益源が減ることになるのです。
国債利回りの低下による収益源もそうですが、日銀の金融緩和政策というものは、銀行業にとって非常にマイナスな外部要因になるというわけですね。
人件費の上昇
3つ目は人件費の上昇です。
これは、現在人手不足により相対的に人件費が上がっているということもありますが、メガバンクにとっては違う側面から見たマイナス要因が存在します。
その要因とは銀行業務自動化です。
どういうことかというと、現在銀行業務の自動化が急速に進んでいます。
今まで人間がやっていた業務を機械がやるようになってきたということですね。
このような自動化が進めば、今までその業務を担当してきた人材が必要なくなるわけです。
しかし銀行に限らず、日本の企業は積極的に社員をクビにする事ができません。
メガバンクは今まで大量に採用活動を行なってきたためそういった業務を行わなくなった人材が増え、コストを引き上げているということになります。
実際にそのコストを引き下げようと、メガバンクは人材確保の削減を始めています。
削減幅が最も大きいのは、足元の業績がより厳しいみずほフィナンシャルグループで、約700人と半減する。3メガが採用を絞ったのは主に事務や窓口業務などの分野だ。スマートフォンの普及で実際の店舗での銀行取引は減り、将来の店舗削減などを見据えたコスト削減の意識が強まっている。
引用:日経新聞
メガバンクの今後
さてそれでは今後のメガバンクはどのようになっていくのでしょうか。
証券との連携が必要
まず、今後メガバンクが巻き返すきっかけとして、証券との連携が必要になってくると考えられます。
メガバンクはそれぞれ自社資本の証券会社をグループに持っているため、自社の顧客にグループ証券会社の商品を売るといったことができるわけです。
また証券会社も自社の顧客基盤以外に豊富な銀行顧客に商品を提供できるため、正にWin-Winの関係ということですね。
今後、銀証連携が円滑にいった銀行が業績を上げ、生き残るでしょう。
銀行の配当
銀行の配当は株価が下落しているため非常に高い水準にあります。
しかしその高い配当目当てに銀行株を買うことはおすすめしません。
なぜなら、銀行業界の環境上配当以上に株価が下落する可能性が高いからです。
配当目当てで株を買うなら銀行業以外の銘柄にしましょう。
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