そもそもイギリスがEUを離脱する理由
イギリスはブレクジットによりEUを離脱することが確定しました。
イギリスがEUを離脱した理由としては、EU圏内での経済格差や、難民問題が挙げられます。
EU国内では豊かな国が貧しい国の負担をしなければいけないため、イギリスは貧しい国の面倒をこれ以上見切れないと我慢の限界がきてしまったというわけです。
また難民問題によるテロの発生がなどを契機に、イギリスはとうとうEU離脱という道のりを取ることになりました。
しかしながら、今までEU圏内にいたからこそのメリットもあったはずです。
例えばEU圏内であれば関税がかかりませんし、人やモノの移動もスムーズに行えました。
しかしながら今後はこのような自由がなくなるため、イギリス経済にとても大きな影響を与えると考えられています。
今後、イギリスがEUを離脱するにあたり想定されることには、どのようなことがあるのでしょうか。
【関連記事】イギリスがEUを離脱するのはなぜ?3つの理由をわかりやすく解説!
EU離脱後に想定される3つの事
EU離脱後に想定されることは主に3つあります。
順を追って見ていきましょう。
①イギリスの貿易額縮小
まず考えられるのが、イギリスの貿易の縮小です。
当然今までEUの恩恵を受け、貿易を自由に行ってきたイギリスですが、EU離脱後は他国との貿易にも関税がかかってくるため、貿易自体の取引量が減少することが予想されます。
試算では現行の7割から1割に満たない水準まで低下する見込みです。
英国が欧州連合(EU)と合意なく離脱した場合、英国の貿易額に占める自由貿易協定(FTA)締結国などの割合が、現行の約7割から1割に届かない水準に急低下する見通しとなった。
引用:日経新聞
今後はFTAのような2国間貿易の再交渉に移り、個別に個々の国と交渉していくことが考えられますが、その交渉にも時間がかかるため今までの貿易額に戻るまでには、かなり長い時間が必要になってくると考えられます。
②イギリス経済の停滞
次に考えられる事としてはイギリス経済の停滞です。
貿易自体が縮小すれば、イギリスに入ってくる外貨が減少するためその分の経済的利益が減少してしまうことになります。
加えて関税が引きあがれば、輸入品の価格が上がりイギリス国内の物価を引き上げることになります。
物価が引きあがれば、国内での消費も減少してしまいます。
そうなると企業も儲からず、国民の給料も上がらないため、お金の循環が止まってしまうというわけですね。
③しばらくはポンド安が続く
お金の循環が止まり、経済が停滞した国の通貨は弱くなります。
通貨というのはその国の国力を表している指標ともいえるので、イギリス経済が停滞すれば、ポンドは売られポンド安となるでしょう。
イギリスの中央銀行であるイングランド銀行が、ポンド安防衛のため、外貨でポンドを買い支える可能性もゼロとはいえませんが、おそらく苦い過去の経験からポンド買いを行わないでしょう。
イングランド銀行はかつて、一個人ヘッジファンドに負かされたという苦い経験があるからです。
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まとめ
以上3つの点からも分かるように、イギリス国内の今後の見通しはあまりいいものとは言えません。
今後10年程は不安定な状態が続いていくでしょう。
加えてポンドのリスク自体も非常に高まってくると考えられますので、ポンドを取引する際は、十分に注意しましょう。
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