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日本は中国にGDPで負けた?
新興国と呼ばれ現在成長を続けている中国ですが、実はすでに2010年にはGDP(国内総生生産)で日本を越し、世界第2位まで登りつめています。
中国国家統計局は2011年1月20日、2010年の名目国内総生産(GDP)が約39兆7983億元(約514兆円)になったと発表した。これを受け、報道各紙は、中国の経済規模が2010年には日本に代わって世界第2位となることが確実になったと伝えた。
引用:社会実績データ図録

今回は新興国である中国に先進国であった日本がなぜ追い抜かれてしまったのかということについて説明していきたいと思います。
GDP(国内総生産)とは?
そもそもGDPとは一定期間、国内で生み出された付加価値の総額をいいます。
つまり日本に住んでる人が1年間に生産したモノやサービスなどに価値をつけた時の合計という事になります。
日本が中国にGDPで負けた3つの理由
それでは日本が中国にGDPで負けてしまった理由を説明していきますが、この理由は主に3つの要因に分けられます。
①日本と中国の人口差
1つ目は日本と中国の人口差です。
実は日本はGDPのトータルでは中国に負けていますが、国民1人が生み出すGDPで比較すると日本は中国に負けていません。
ドルベースとなりますが、下の図を見ると日本と中国、一人当たりのGDPには未だに大きな差があるのが分かるかと思います。
参照:世界経済のネタ張
人口が日本の約10倍いる中国では、人の数によってGDPを押し上げているのです。
②中国の経済成長
2つ目の理由が中国経済の成長です。
中国経済は現在とてつもない勢いで成長しています。
中国が経済成長を成し遂げた理由が、国外から持ち込んだ技術を国内で安く生産し、海外へ輸出するといったものです。
その過程で製造における技術力が向上し、ものづくりを得意とする日本はその十八番を取られてしまいました。
東芝やシャープなどは正に中国に製造シェアを奪われてしまったいい例です。
また国外に安く輸出するといった事から米国から中国にドルが流れたことで、それを良しとしないトランプ大統領との間で貿易摩擦が生じています。
詳しくは下の記事を参考にして下さい。
【関連記事】貿易摩擦をわかりやすく解説! 米中の貿易戦争の影響は!?
➂少子高齢化による日本経済の鈍化
中国がここまで経済成長した要素として人口の多さが挙げられます。
人口が多ければ多いほどGDPは上がります。
しかしながら日本では少子高齢化により、人口が増えるどころかむしろ減少してしまっているというのが現状です。
そうした要因による働き手の不足から日本経済の鈍化を招いてしまったのです。
【関連記事】少子高齢化が与える日本経済への影響とは!?少子高齢化問題の今後
今後の日本と中国の経済はどうなる?
多少貿易摩擦で中国経済が鈍化したとしても、今後も中国の成長は続いていくでしょう。
一方日本においては、少子高齢化や財政悪化、さらに金融緩和縮小など経済にとってマイナスとなるような要因が非常に多くなっています。
日本経済においては政府が移民を受け入れて労働力を増やすなどの何かしら大きな政策転換をしない限り、今後の経済成長はないと考えられるでしょう。
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