証券業界の株価が上がらない理由は3つ?今後の店頭証券会社はどうなる?

店頭証券会社って?

今回はなかなか株価が冴えない店頭証券会社について、なぜ株価が上がらないのか、そして今後の行方についてお話ししたいと思います。

そもそも店頭証券会社ってなんでしょうか?

店頭証券会社とは、よくネット証券と対比されますが、営業マンがつく証券会社のことですね。

株を売買する際は営業マンに連絡し、株の売買をしてもらうことになります。

店頭証券会社とネット証券については、下の記事を参考にしてください。

【関連記事】店頭証券会社とネット証券どっちがいいの? コスト負け必然!?

店頭証券会社の株価は横ばい

実際に店頭証券会社の株価を見ていきましょう。

アベノミクス以降、日経平均株価は8000円台から2万4000円台と約3倍となりました。

◆日経平均株価


参照:ヤフーファイナンス

一方、証券会社の株価は、軒並み同じ水準で推移している事が分かるかと思います。

◆野村證券8604


参照:ヤフーファイナンス

◆大和証券8601

参照:ヤフーファイナンス

このチャートを見ると日経平均株価の上昇に対して証券株は冴えないことがはっきりと分かるかと思います。実は証券会社に限らず、銀行も同じように株価が下落基調です。

詳しくは下の記事を参考にしてください。

【関連記事】 銀行株が軒並み下落している理由は3つ!今後銀行の成長性はない!?

店頭証券会社の株が上がらない3つの理由

それでは店頭証券会社の株価が上がらない理由はなぜでしょうか?

これには3つの理由があります。

ビジネスモデルの転換

まず1つ目の理由が、店頭証券会社のビジネスモデルの転換です。

店頭証券会社は株や投資信託などの短期売買を顧客に進めてきたという過去があります。

短期売買を繰り返せば繰り返す程、店頭証券会社の手数料は高いので、顧客にとっては不利になります。

結果、長期的に顧客は勝ち続ける事が難しくなってしまうため、ビジネスモデルの転換を行なっているのです。

具体的にはファンドラップなどのサービスを提供し、今までのように何度も売買して手数料をもらうという仕組みではなく、預金のように運用資産を預かり、その資産に対して毎年数%のサービス料をもらうというものにビジネスモデルを切り替えているのです。

現在、ノーロード(購入手数料がかからない)投資信託などが増えているのもその理由です。

ただビジネスモデルの転換という大きな事をやろうとしているだけに、市場の反応は限定的となり、株価上昇には繋がっていないというのが現状になります。

ファンドラップについて知りたい方は、下の記事を参考にしてください。

【関連記事】ファンドラップとは 投資信託よりも手数料が安い!?難しい運用はプロに任せよう!

ネット証券の登場

2つ目の理由はネット証券の登場です。

金融とITは非常に相性がよく現在も金融とITの融合であるフィンテックといわれる分野が成長傾向にあります。

ちなみに2005年にはSBI証券が売買代金で、日本の証券会社大手、野村證券を越しています。


参照:SBI証券

デイトレーダーなどは何度も売買を繰り返すため、ネット証券の売買高はどうしても大きくなるのが要因です。

ただし、預かり資産残高や、売上げなどはまだ店頭証券の方が大きいですが、今後この証券市場はネット証券がじわりじわりと取っていくことになるでしょう。

つまり競争が激化していくということですね。これも店頭証券会社の株価が冴えない要因となります。

少子高齢化社会

預かり資産を預けてもらい、そこから数%の手数料をもらうというビジネスは、顧客と長く付き合うということが前提になります。

しかし店頭証券会社の顧客対象は主に50代~80代の顧客が対象となります。サービスを提供し資産に対して手数料をもらうというビジネスモデルを作ったとしても高齢化により数十年もしくは数年で、顧客自身が亡くなってしまうリスクがあるのです。

そうなると、その資産を受け継ぐご子息と新たな関係構築をしなくてはいけないという点で、今までの新規開拓営業と変わらないのではないかという批判があるのです。

この要因も店頭証券会社の株価へのネガティブな要因となっています。

今後の店頭証券会社の行方

さてこのような株価の不調の要因も含めて今後店頭証券会社は行方はどうなるのでしょうか。

個人営業は縮小

まず考えられるのが個人営業の縮小です。あと数十年後には多くの個人投資家が安いネット証券の手数料に気づき、店頭の証券会社で株の売買をするメリットを感じなくなります。

一部の富裕層は店頭証券会社を使っていくと思いますが、殆どの個人がネット証券を利用するはずです。

そうなると当然個人営業は縮小することになり、営業マンの数が減ることになるでしょう。

実際に銀行では人員の縮小や店舗の統廃合が進んでいます。

メガバンクの経営陣はリストラの動きを加速させている。みずほは1万9000人、三菱UFJは9500人、三井住友は4000人分の業務削減と合わせて、店舗の統廃合も検討しているという。

引用:マネー現代

投資銀行部門が収益の柱に

個人の営業で稼げなくなると、今後証券会社は投資銀行の分野で収益を上げるようになるはずです。

具体的には企業の株式上場の引き受けやM&A、トレーディングなどですね。この分野に関してはネット証券よりも店頭証券会社の方が、経験やノウハウを持っています。

しかし大手以外の店頭証券会社はこのようなノウハウ自体を持っていないので、中堅またはそれ以下の店頭証券会社は今後、大手の証券会社やネット証券に買収されていくでしょう。

投資銀行について詳しく知りたい方は下の記事を参考にしてください。

【関連記事】そもそも証券会社とは 株の売買以外になにをやっているの?投資銀行部門って?

 

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