銀行株が軒並み下落している理由は3つ!今後銀行の成長性はない!?

銀行株の現状

冴えない銀行の株価

2017年から銀行株の株価が冴えません。特に地方銀行の地銀が解散価値を下回る状態が続き、PBR(株価純資産倍率)の平均は0.4倍を下回っています。

参照:日経新聞

PBRは1倍以下かそれ以上かということを基準にされることが多いです。

PBRが1倍のときに会社が解散すると、企業が借金などを返済したあとで株主は1株について株価と同額もしくはそれ以上の残余財産をもらえることになるからです。

つまりPBR1倍以下の銘柄は潰れた場合、残余財産を受け取れるということですね。

そういった意味で1倍を下回っていれば株価は割安であり、割安なのに放置されている銘柄というのはそれだけ市場に信用されていない銘柄であるともいうことができます。

そういった信用リスクと業績懸念で地方銀行の株は軒並みPBR1倍を下回っており、現在窮地に立たされているといえます。

銀行株の下落要因は3つ

銀行株の下落要因はスルガ銀行などの不正問題もありますが、主に下の3つが要因であると考えられます。

  1. 日本銀行の国債買い入れによる金利低下
  2. 日本銀行のマイナス金利政策
  3. 貸し出し金利の低下

日本銀行の国債買い入れによる金利低下

まず一つ目の理由が日本銀行の国債買い入れに伴った金利低下です。

日銀は国債買い入れオペレーションにより長期国債(利付国債)を買い入れ、金融市場に資金を供給しました。

これは市場に資金を供給することで、株式市場や不動産市場の価格を引き上げ景気を底上げしようというアベノミクスの一環ですね。

株式市場は著しい上昇を伴いましたが、国債の買い入れにより国債金利が低下するといった現象が起きてしまったのです。

というのも日銀が国債を買い入れたことで、国債自体の価格が上昇し、金利の利回り自体を引き下げてしまうことになったからです。

【関連記事】金利が上昇すると国債の価格は下落する!?金利と債券の関係性をわかりやすく解説!

その結果、現在の10年国債金利は0%近くまで下落して推移しています。

◆日本国債10年金利

参照:楽天証券

銀行業の伝統的な収益元は預金者から預金を預けてもらい、預けてもらったお金で国債を買い、金利収入の差である「利ざや」を得ることでした。

しかし国債の金利低下でこの利ざやが稼げなくなったことで現状の業績が悪化しているのです。

特にこの影響は地方銀行の業績へと顕著に現れていますが、今まで利ざやを稼ぐ以外の収益源を探してこなかったツケであるとも言えます。

メガバンクや都市銀行などが、かろうじて地方銀行よりも収益を上げている理由は、貸し出しによる金利収入以外の収益源を稼ぐ努力をしてたからなのです。

今後は地方銀行も法人や個人の融資以外で収益を上げることが求められるようになるでしょう。

日本銀行のマイナス金利政策

二つ目の理由が日銀によるマイナス金利政策です。

民間銀行は一定額を日銀に預け入れています。

マイナス金利とは、民間の金融機関が日銀に預け入れた預金に対して日銀が預金金利をマイナスにすることをいいます。

つまり民間銀行が日銀の預金口座に一定以上の金額を預けた場合に金利を取られてしまうということなのです。

「マイナス金利 図」の画像検索結果

参照:経済の読み物

本来であれば日銀に預け入れた額に対して金利を貰うことができるはずなのに、逆に金利を日銀に支払わなければいけないといった逆転現象が起こっているのです。

マイナス金利にした日銀の意図としては、マイナス金利を導入することで銀行が貸し出しや融資に積極的に乗り出してくれるだろうという考えがあったようですが、現状そういった需要も少なく銀行にとっては厳しい状態が続いています。

貸し出し金利の低下

三つ目の理由は貸し出し金利の低下です。

日銀の国債買い入れオペとマイナス金利の影響により、銀行が私たち預金者に貸し出す金利も下がり始めています。

住宅ローンを低い金利のものに乗り換える人が多いことからも想像できるのではにでしょうか。

◆住宅ローン金利推移

参照:東洋経済オンライン

この貸し出し金利の低下も銀行の業績を押し下げる要因となり、とにかく薄利多売で融資をし続けなければいけないという考え方が蔓延したことで、スルガ銀行のような不正融資が起こったのではないでしょうか。

【関連記事】スルガ銀行が倒産した場合、預金はどうなるの?シェアハウス問題

今後の銀行株の行方

銀行業界は業績自体の低下に加えATMの維持費や、今までの青田買い大量採用による人件費の向上などコスト面でも経営を圧迫しています。

この減少は銀行業界のみならず、証券業界も同じ業界構造となっているため今後、金融業界全体が大きく構造変化していくことが考えられます。

【関連記事】証券業界の株価が上がらない理由は3つ?今後の店頭証券会社はどうなる?

自動化による人員削減

今後は間違いなく人員の削減が進んでいくでしょう。

削減幅が最も大きいのは、足元の業績がより厳しいみずほフィナンシャルグループで、約700人と半減する。3メガが採用を絞ったのは主に事務や窓口業務などの分野だ。スマートフォンの普及で実際の店舗での銀行取引は減り、将来の店舗削減などを見据えたコスト削減の意識が強まっている。

引用:日経新聞

実際にみずほ銀行も事務や窓口など自動化が可能な業務の人員を減らそうと動いています。よって今後はATMや窓口での銀行利用は減少し、お金のやりとりは電子決済などの手法に移行していくことが予想されます。

そういった電子決済などの手法を新たに取り入れていく銀行は生き残ることができるでしょう。

銀行の統廃合が進む

3メガバンクともにグループ内に証券会社をもっています。グループ内の証券会社と銀行が顧客の情報を共有することで、新しいビジネスが生まれる可能性が高いです。

巷では銀証連携と呼ばれていますが、今後は銀行と証券といった垣根がなくなり銀行はただお金を預けるだけな場所という認識は変化していくと考えられます。

一方地方銀行はそういった証券会社を持っていないため、状況は厳しいです。

2019年4月1日にふくおかFGと十八銀が経営統合。1年後にふくおかFG傘下の親和銀行と十八銀が合併し新銀行が誕生する。

引用:日経新聞

実際に親和銀行と十八銀が来年に合併します。今後はこのような地方銀行同士の統廃合が進んでいき銀行自体の数は減少していくでしょう。

逆に銀行のように衰退していく業界がある一方、今後益々発展していく業界も存在します。

そういった業界を株式のテーマとして選んで投資するのもいいと思います。今後、株式テーマとなる業界を下の記事にまとめましたので参考にしてください。

【関連記事】今後間違いなく人気となる株式テーマを紹介!!厳選したおすすめ5分野を紹介

銀行はビジネスモデルの転換を求められる

今後、地方銀行を中心として銀行はビジネスモデルの転換も求められることになります。

というのも低金利により従来の貸し出しだけで、銀行は利益(利ざや)を得られない環境になっているからです。

今後は投資信託の販売や、企業のコンサルティング、海外進出などメガバンクが行っている業務も地方銀行は求められるようになっていくでしょう。

となると、地方に限らず日本、ましては海外の企業もビジネスの対象としない地方銀行は淘汰の対象となっていくでしょう。

おそらく皆さんも銀行員から投資信託などをすすめられたことがあるかもしれません。

それも、この銀行業の厳しい環境の表れといえるでしょう。

余談ですが、仮に銀行の窓口などで投資信託の販売をされたとしても、個人的にはあまりおすすめしません。

詳しくは下の記事をご覧ください。

【関連記事】銀行で投資信託を勧誘されても買ってはいけない?投資信託はネット証券ではじめよう!

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