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大塚家具
大塚家具は高価格路線のブランド家具屋だった
大塚家具といえばかつては会員制の高級家具店というイメージがあったと思います。
しかし社長交代後、その業績はみるみる悪化し手元のキャッシュも乏しく身売りするのではないかと囁かれています。
今回は大塚家具が経営難に陥ってしまった要因と今後どのようになるかといったことについてお話ししたいと思います。
そもそもお家騒動の発端は!?
そもそもこの大塚家具の凋落は創業家のお家騒動から始まりました。前社長である大塚勝久氏とその娘である大塚久美子氏との確執が経営方針を巡って生じていたのです。
大塚勝久氏は従来の会員制かつ高級路線の家具店を目指し、一方の久美子氏は誰でも入店することができるカジュアルでお手頃な家具店を目指しました。
この経営方針を巡っての争いが連日報道されることで、世間に「お家騒動」や「親子ゲンカ」といったイメージを植え付ける要因となりました。
基本的に創業家が経営に大きく絡む企業というのは潜在的な問題を抱える傾向にあるようです。
例えば出光と昭和シェルの問題やスルガ銀行の不正融資など、正に創業家が経営に絡んだからこそ問題が生じたケースです。
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大塚家具の株価
2015年には2000円台だった株価は現在300円台まで急落しています。
参照:株価
もちろんニトリやIKEAに客足を奪われたとの見方もできますが、お家騒動によって経営方針を変えてしまい売り上げを落としてしまったことが株価の下落に繋がっています。
大塚家具が失敗した理由
- 高価格ブランドから低価格路線にシフトしてしまった
- 会員生の販売手法をやめた
- お家争いでブランドに傷をつけた
高価格ブランドから低価格路線にシフトしてしまった
大塚家具は元々高価格路線の家具販売店でした。2015年の取締役会での決議を経て、新社長に大塚久美子氏が就任しました。
久美子氏が社長になってから大塚家具は低価格路線の家具屋にシフトしていくことになりますこの時期、「お値段以上ニトリ」で有名なニトリの売り上げ業績は5000億程でした。
久美子氏は今後の狙うべき市場は低価格帯のカジュアル家具市場だと考え、今までの高価格な家具の販売から低価格路線の家具販売へと切り替えました。
この判断は裏目に出てしまう結果となります。この方向転換から大塚家具の売り上げはジワリジワリと落ち込んでいくことになりました。
そもそも大塚家具は富裕層向けの家具屋、ニトリは一般大衆向けの家具屋といった住み分けきっちりとができていました。
自らが得意とする富裕層向けの家具販売という十八番を自らの手で捨ててしまったのです。
会員制の販売手法をやめた
大塚家具といえば、かつては会員制の高級家具店として知られており、特殊な販売方法によって客足を増やしてきました。
会員制だからこそ「ブランド力」があり、職人に作られた家具は価格相応の高級感を放ち世間での評価は非常に高かったのです。
しかし会員制を廃止した事で誰でも家具を購入できるようになってしまいました。
価格も安く誰でも買える家具というイメージによってニトリと全く差別化できなくなってしまい、なおかつブランド力を引き下げてしまいました。
お家争いでブランドに傷をつけた
そもそも事の発端となったこのお家騒動は、お茶の間を騒がせました。ドロドロとした身内での争いを、見たい人はいないですよね
連日この騒動が放送されたことにより、大塚家具=お家騒動という嫌なイメージを多くの視聴者に植えつけることになりました
小売においてこのような悪いイメージは非常に致命的であり、この報道は大塚家具のブランドを大きくを下げる要因となったのです。
今後の大塚家具はどうなるの!?
今大塚家具は身売りが囁かれています。ヨドバシなどが買収を検討していることもニュースになりました。
これだけ業績も落ち込みブランドとイメージを毀損してしまった状況下では、他社に買収してもらい経営を立ち直した方が賢明であると思えます。
しかしながら現社長の久美子氏は社長続投の意思を持ち身売り交渉が難航しています。
業績不振が続き、自力再建が困難になっている大塚家具の身売り交渉が難航している。14日の2018年6月中間決算の発表までに支援企業を決めたい考えだったが、大塚久美子社長の処遇を巡って交渉は膠着(こうちゃく)状態が続いている模様だ。
引用:朝日新聞
このままいくと会社自体が本当に潰れてしまう可能性もあるのではないでしょうか。
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歴史ある大塚家具、なんとか逆境に耐え立ち直ってもらいたいです。
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